Rolling Upgrade ( Informix V12.10.xC5 )
Informix V12.10.xC5の新機能のひとつ、「(Mach11 Clusterの)Rolling Upgrade」を試してみました。
HDR ( HADR ) のRolling Upgradeは、DB2ではかなり前から実装されていた機能です。
Mac上のVMWARE FUSION上にLinuxのVMを4つ用意して、( Primary, SDS, HDR, RSS )の構成でInformix V12.10.UC4のクラスターを作りました。これを V12.10.UC5に移行していきます。なお、そんなに大容量のメモリーがないので、VM上のLinuxはすべて32bit版 (CentOS 5.11を使用)、そのためInformixも32bit版、SDS用の共有ディスクは「なんちゃって共有ディスク」(Raw Deviceとして使用)です。
なお、Rolling Upgradeが可能なのは次のインテリム・リリースへの移行のみ、とか、細かい注意事項があります。V12.10.xC3やそれ以前のリリースからはRolling Upgradeによる移行はできません。詳しくは Informix V12.10.xC5のMigration Guide(現在は英語版しかありません)をご覧ください。
Migration Guideによると、HDRを使う時には完全Syncモードにする必要があるそうです。HDR_TXN_SCOPE=FULL_SYNC, DRINTERVAL=0, DRTIMEOUT=全ノードで同じ値にする、などの事前準備をして、またアップグレード前のお約束である論理ログバックアップなどなどを済ませておきます。
後はセカンダリーサーバーを落としてはアップグレードして、を繰り返し、最後はプライマリーサーバーをフェールオーバーさせて、一旦セカンダリーにしてそれをアップグレードして完了です。
まずRSSノードをアップグレードした状態です。
そして...
つぎはSDSノードを....
Primaryを落っことすとSDSがPrimaryに昇格するようにoncmsmをセットアップしてあります。。
Primaryだったノードをアップグレードして再起動 - SDSノードとして起動してきます。
最初SDSで今Primaryになっているノードを停止して...
・再起動すると、各ノードの状態が元どおりになります。
クラスターを止めずにバージョンアップが完了しました。
2015-05-17: あまり詳しく書きませんでしたが、複数種類のセカンダリーサーバーがある場合のアップグレード順序など、細かいところで注意が必要です。
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